近年徐々に増えてきているフリーランス美容師
SNSや美容師さんブログなどでも目にかけると思います。
ひと昔前はフリーランス美容師もかなり少なく、正社員やアルバイト、パートなどの形態しかありませんでした。
ですが、ここ数年で、業務委託美容師やフリーランス美容師《面貸し》なども増え、ユーザーもお店で美容室を選ぶより美容師を隈なく調べて選ぶ傾向が伸びてきているみたいです。
筆者も現在フリーランス美容師と活動しています。その中で、フリーランス美容師とはどういったものなのか?
他の形態とはどう違うのかをご説明したいと思います。
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美容室での働き方は大きく分けて4つ
・正社員
かなり一般的な働き方ですね。簡単に言うとサラリーマンと一緒の扱いです。
就業規則があり、時間拘束などもしっかりとあります。
給与体系としては《固定給+指名売上の歩合》がベターではないでしょうか。
指名売上ではなく、《総売上での歩合》の美容室もちらほらあるみたいですが、基本的には《指名売上》がベースとなる美容室が多いと思います。
歩合率はお店によって様々ですが《5%〜30%》までが一般的ですね。
その中で指名売上の金額で歩合率が変動または、役職などで歩合率が変動が一般的ではないでしょうか。
専門学校卒業し、美容室に就職する人は必ずこの《正社員》には1度はなると思います。
大手サロンやチェーン店サロンだと福利厚生などもしっかりしているようなので、安定的に働きたい人には向いているのではないでしょうか。
近年は個人サロンや小規模サロンに就職するのが人気のようですが、美容業は《社会保険完備》が必須ではないので、福利厚生を意識する人には少し不安材料かもしれませんね。
給与例
・アシスタント給与:15万円〜
・スタイリスト給与:18万円〜+歩合手当
・店長 幹部給与:25万円〜+歩合手当
一つの例ですが、これぐらいが基準になるのではないかなぁっとも感じます。
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アルバイト・パート
言葉の通りです。
正社員とは違い、固定給ではなく、時間給になるのが一般的かと思われます。
スタイリストは時給1000円〜、1500円〜のアルバイト・パート募集はよく見かけますね。
探せばそれ以上あるかもしれません。
後は正社員と同様に指名売上での歩合がある美容室もあります。
アシスタントは時給1000円前後が目安かもしれませんね。
給与例※1日8時間勤務の週5日出勤の場合
・アシスタント給与:時給1000円×8H×(5日勤務×4週)なので16万円前後が目安
・スタイリスト給与:時給1500円×8H×(5日勤務×4週)+歩合手当6万円なので30万円前後が目安
《指名売上60万で10%還元の場合》
スタイリストで顧客がいる美容師さんだとそこそこ稼げるのではないでしょうか。
アルバイト・パートの美容師はママさんが多い傾向があると思います。
福利厚生がない分、少し大変にはなるかとは思いますが、良い条件の美容室もあると思います。
業務委託美容師
組織や会社から業務を委託されている美容師です。言葉の通りですね。
扱いとしては個人事業主になります。
簡単に言えば自営業なので、一見自由そうに感じますが、なかなか縛りや規約が厳しいサロンが多く、正社員のように感じてしまう場合もあります。
基本的には集客活動はお店や会社がしてくれるのが基本になると思います。《ホットペッパービューティーやインスタの運用など》なので、自分で集客しない分お客様には困ることはないと思うので、美容師に集中できると思います。
給与体系としては、固定給はなく完全歩合制の美容室が多いのが目立ちます。
歩合率としては、フリー売上:30%〜50% 指名売上:40%〜70%ぐらいが最大ではないかと思います。
業務委託美容室といってもお店をまとめる人間が必要にはなるので、店長や幹部などになると、パーセンテージが上がる仕組みになっていると思います。
給与例
・週休2日22日勤務 フリー売上50万(35%還元)+指名売上50万(50%還元)で42,5万円
・週休1日26日勤務 フリー売上50万(40%還元)+指名売上50万(60%還元)で50万円
※出勤日数や指名売上、指名客数、役職などで歩合率はかなり変動します。上記の歩合率は目安です。
目安としてはこれぐらいになります。
後、業務委託美容師は給与ではなく報酬という形になるようです。
ここまで見ると特に大変そうではないように、見えますが、個人事業主になってしまうので、【確定申告】などの処理も全て自分でしないといけなくなってします。
確定申告もそれなりに大変ですし、業務委託美容師だと経費として使えるものも決まってきてしまうようです。
なので、給与がたくさんあるから全部使ってしまうと、税金で多額になってしまうので、税金に殺されてしまう場合が多いようです。
しっかりと自分のお金や税金の管理をできる人向きのような感じです。
後はカットなどの技術単価が比較的かなり安いお店が多いので、かなりの客数をしないと、売上は全然上がりません。技術スピードを上げたい、スピードに自信のある美容師さんはオススメですね。
フリーランス美容師
フリーランス美容師は業務委託美容師と同様に個人事業主になります。
しかし、大きく違う点があります。
それは集客などすべてのことを自分一人でやらなければならないことです。
集客以外にも、売上の管理や材料の管理、発注などすべての業務を自分で管理しないといけないということです。
ある程度の顧客数を抱えている人はいきなりフリーランスに転身しても失敗することはないと思いますが、顧客0や数少ない顧客だけだと、並大抵の努力では生きていけなくなると思います。
フリーランスサロンいわゆる面貸し美容室ですが、2種類のタイプが存在します。
・1つ目は、月の売り上げによって、面貸しの賃料が変動するタイプ
例:1ヶ月の賃料が売上の10%だった場合
売上80万円の10%なので8万円が賃料になります。残りは72万円
仮に売上が100万円だった場合は10%賃料なので10万円が賃料となります。残りは90万円
・2つ目は、固定賃料で月の賃料が決まっているタイプ
例:1ヶ月の賃料が固定の7万円だった場合
売上80万円から賃料7万円が支払いになるので、残りは73万円
仮に売上100万円から賃料7万円が支払いになるので、残りは93万円
変動型のタイプだと月の売上によって変動があるので、売上があまりない美容師さんにはお手頃で借りれていいかもしれません。
100万円以上を毎月コンスタントに売り上げているのならば、賃料が10万円〜を超えてしまうので、自分でお店を出店し、スタッフを雇いれていくほうがお店に利益が残しやすいかもしれません。
固定賃料型だと100万円売り上げようが200万円売り上げようが賃料は固定なので、利用価値はあると思います。
しかし売上が少ないフリーランス美容師さんだと毎月固定の金額なので、なかなか利益が残りにくい環境になってしまうかもしれません。
他にもフリーランス美容師は材料費なども自分で管理しなければいけなくなってしまいます。
その代わりと言ってはなんですが、自分が気に入っている薬剤やお客さんに入れて欲しいと言われたヘアケア商材なども自分で導入できるようになるので、そういった利点も存在します。
給与例
売上80万円の場合:80万円ー8万円(賃料10%)ー材料費8万円(業務,店販両方で10%)=64万円
売上100万円の場合:100万円ー10万円(賃料10%)ー材料費10万円(業務,店販両方で10%)=80万円
※材料費率はおおよその目安です。10%がMAXだと思ってください。正直かなり使いすぎです。
後は業務委託美容師と同様に自分で確定申告をしなければいけなくなります。
近年は美容師さん専門の税理士さんも増えてきているみたいなので、確定申告などの面倒な事務作業をお願いしている美容師さんもちらほらいるみたいです。
事務作業はすべて任せてお客様に集中するのも一つの方法だと思います。
最後に
近年、働き方はかなり多様化してきています。
複業をしている人のことを【パラレルワーカー】と言ったりもするみたいです。
副業をしても良い。と言っている企業も増えてきております。
収入の柱を1本ではなく2本、3本持つことも今後の日本で生きていく上、とても大事なことだと思います。
ひと昔前では正社員で雇用されているのが【安心、安定】とも言っていましたが、いつ企業が倒産するかわからない、リストラに合うかもしれない、などのリスクが現在ではかなり高くなりつつあります。
美容師も様々な方向に視野を向け、広い価値観を持つことでまた新しい働き方が生まれてくるかもしれません。
美容業界の発展の祈って今後も、しっかりと活動して行きたいですね。
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